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週刊 横濱80’s

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2015年 12月 13日

新港埠頭の三角地帯

 その昔、新港埠頭がまだ港として機能していた頃、万国橋から新港橋へ向かう道路と、万国橋から線路づたいに右突堤へ向かう道路、新港橋からレンガ倉庫前を通って万国橋~右突堤に向かう道路が形作る三角形の中州状の場所があり、そこにジャパンエキスプレスの大きな倉庫や、ノコギリ屋根が連なった新港倉庫、交番、変電所、港湾局の埠頭事務所などがありました↓。

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*昭和39年の横浜市三千分一地形図を現在の地図に重ねてみました。


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*万国橋から右突堤に向かう道路から
(画面右がジャパンエキスプレス倉庫と新港倉庫)


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*赤レンガ二号倉庫前から見た三角地帯にある変電所の建物



ということで、まずはジャパンエキスプレスの倉庫↓

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新港埠頭の三角地帯_c0247059_16331391.jpg


新港埠頭の三角地帯_c0247059_16332260.jpg



 お次が新港埠頭E号倉庫↓

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新港埠頭の三角地帯_c0247059_16333760.jpg



 で変電所があって↓

新港埠頭の三角地帯_c0247059_16335131.jpg



 三角地帯の新港橋側には港湾局とか荷役会社などの事務所が建ち並んでいて、その中でなんとなくクラシカルな感じがする事務所↓。

新港埠頭の三角地帯_c0247059_1634149.jpg


 写真に写っている看板を拡大してみると、リコーインターナショナルシステムズとなっていますが、建物の左側になにやら紋章のレリーフが。
ということで、ちょっと調べてみると1978年(昭和53年)の住宅地図の該当の建物には「運送業 KK武相組」となっているので、試しに1930年(昭和5年)の大横浜商工録を見てみると輸出入貨物立会業に元浜町4-35を所在地にする武相組がヒット。

新港埠頭の三角地帯_c0247059_14154159.jpg
*1946年撮影の航空写真より
(余談ですが新港倉庫E号倉庫の屋根が焼け落ちているのが確認できます)


 ということは、この武相組という会社が同一の物だと仮定すると、この建物は戦前から戦後にかけてこの会社の現地事務所だったという可能性が高い、ということになりますが、ご多分に漏れずこの場所は今や道路の下に。
もしかしたら50年後くらいに、この場所を掘り返したら土台跡が出て来て大騒ぎ、なんてことになったりして……!?

 


by yokohama80s | 2015-12-13 00:13 | 新港埠頭


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