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週刊 横濱80’s

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2015年 12月 06日

横浜税関石炭庫

 その昔、新港埠頭に架かる万国橋を渡った所の橋のたもと、運河の岸辺に↓

横浜税関石炭庫_c0247059_1574261.jpg


の煉瓦造りの小さな倉庫、はたもた物置状の建物がありました。

 建物の形状から考えると、物置というよりも暖房用の石炭(昭和40年代までは暖房用の燃料は石炭が使われていた→小学生の6年間がずっと石炭ストーブでした)を一時的に貯蔵しておく小屋だろとは思いますが実際のところは……???

 この件に付いては、こちら(2014年12月14日・万国橋)でも触れましたが、80年代後半の建築探偵ブームに乗じて出版された書物には、「明治時代に建てられた貴重な……」などと記載されていたのですが、個人的には「明治築はないだろう」と思ったもの、問題は「それではいったいいつ建てられたのか?」ということ。

 そこで国土地理院の地図・空中写真閲覧システムで新港埠頭を見てみると……
なにせモノが小さいので判然とはしないのですが、1944年(昭和19年)~1946年(昭和21年)の写真では確認出来ないし、昭和24年版の横浜市三千分一地形図でも以下同文。
で1947年(昭和27年)に撮影された写真に、それらしい物体(建物)が辛うじて確認出来ることから考えると、どうやら戦後になった進駐軍によって建てられたもの、というのが実際のところのようです。

 まあ今となってはそのようなことは、誰も気にしないとは思いますが。

横浜税関石炭庫_c0247059_1575160.jpg


横浜税関石炭庫_c0247059_158090.jpg


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横浜税関石炭庫_c0247059_1581876.jpg


横浜税関石炭庫_c0247059_1582691.jpg



*写真はすべて1982年撮影。



by yokohama80s | 2015-12-06 00:05 | 新港埠頭


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