「大黒ふ頭は、海上出入貨物の増加やコンテナ化等に対応するため、昭和46年(1971)から平成2年(1990)にかけて鶴見区大黒町地先を埋立てて整備をした横浜港初の本格的な島式ふ頭(
横浜市港湾局のHPより)」と、
横浜市営工業地帯第三地区として1935年(昭和10年)頃に造成された
現在の大黒町を結ぶ橋として1974年(昭和49年)竣工した斜張橋と呼ばれる部類の一種の吊り橋が大黒大橋です。
①1984年、大黒埠頭側から撮影
たぶん橋が跨いでいる京浜運河を船舶が通行できるように、と言う魂胆で海面からの高さが取れる吊り橋という形態の橋を作ったものと思われますが、実際に橋の下を通過するのは主にマリンシャトルに代表されるような港内遊覧船とタグボートと艀くらいのものかと・・・・・・。
とにもかくにも、現在は横浜港の絶景スポットとして有名なようですが、撮影当時の80年代頃は、橋の上から釣り糸を垂らしている釣り人が時折見受けられる程度で(下を船が通過するときにはどうしたのだろう?)、歩道を歩いている人を見ることはまずありませんでした・・・・・・というか、歩くと最寄駅である京急・生麦駅まで1時間近くかかるし、いちおう生麦や鶴見駅方面へ行くバスがあるし、ということで、上り坂がキツイこの橋をわざわざ歩いて渡るような酔狂な人は皆無だったかと・・・・・・。
最後に蛇足ではありますが、個人的には冬場の朝にこの橋から見る富士山は、横浜市内から見える富士山の中では随一なのではないかと思います。
なにせ市内から見える富士山は、大山その他の丹沢山系に視界を遮られるために、六~七合目あたりから上しか見えないのに対して、この橋からだとみなとみらいをバックに裾からバッチリ見ることが出来ます。
たぶん初めてこの橋から富士山を見た人は、「富士山ってこんなに近くにあったっけ?」と思うこと請け合いです。
ただバイクなり車なりの足が無いと、この橋へ行くまでが大変なのが難点なのですが……。
②1984年、大黒埠頭側から撮影
③1987年撮影
④1987年撮影
⑤1987年撮影
⑥1984年、大黒埠頭側から撮影
⑦1984年、大黒埠頭側から撮影