現在、新港埠頭のMARINE & WALK YOKOHAMAなる商業施設の裏手に、昔の新港埠頭左突堤部の大岡川河口側の関東大震災で岸壁が海側に崩壊滑落し、瓦礫を撤去するのもたいへんなのでもともと岸壁があった場所から8間(約14m)海側に杭を打ち込んでその上に板状の鉄筋コンクリートを載せて再建したことから横桟橋と呼ばれた旧
九号、十号、十一号岸壁に「新港ふ頭旅客ターミナル」と称する施設があります。
なにやら現在は、東京オリンピックを当て込んで、どさくさ紛れに「大桟橋を補完する旅客ターミナルを作る」と称して老朽化した桟橋部分を修復中ですが、そこへの入口が↓
↑のようにあるワケですが、この写真の門柱、「なにか見覚えがあるな……」と思ってふと思い出したのがかつて税関庁舎の脇にあった
税関西門。
ちなみに↑の写真は↓の写真を
こちらのサイトでカラー化してみたもの。
この2枚の写真を並べて眺めたがめつしてみると、雨染みの付き方とか現在の看板より下側に緑青のシミがついているなどから、かつての税関西門も移築して再利用したのは確実と思われます……が、これ、
横浜市の"認定歴史的建造物"には指定されていません。
確かにもともとの門柱の地上に出ていた部分をちょん切って、さらに移設設置する時に地面に埋め込んでしまったりして、原型より30cmほど低くなっているし、特にこれといったデザイン的特徴も無いのですが、横浜市の所有のはずなので所有者の承諾問題も無いし、そもそも横浜市の指定する歴史的建造物なる制度は取って付けたようなハリボテでも指定されるくらい敷居が低いのですから、この門柱も指定してもなんら問題はないはず。
だったら「誰が損するワケでも無いし、せっかくわざわざ税金使って移築したんだったら"認定歴史的建造物"にでも指定しておけばいいのに」と思うのですが……???